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「異国の地で陣頭指揮をとる男」

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みなさんご無沙汰しております、深澤です。

今夜も「愛あるブランディングを語る店」PAL’S Barを開店させます。
お店には表立って活躍するカッコイイ業界人は集まらないのですが、日々、
夜を徹してお客様の為に活躍される汗と涙の似合う小売関係を私のお店に招
いて、一杯やりながらお仕事についてブ熱ーーーい、お話を伺い、ちょっと
だけ皆さんにその内容をお届けするという趣向のメールマガジンです。

今回は出張PAL’S Barということで中国の某都市での出張営業となります。
では、時間ですので、そろそろ開店します。

GUEST NO.3 「異国の地で陣頭指揮をとる男」

バタンッ(ドアの開く音)
「いらっしゃいませ」(私、以下Fで)
「こんばんは、深澤さんご無沙汰です」(ゲストSさん)

<ゲストの紹介> 
国内某スポーツメーカーにお勤め、現在は中国に設立した合弁会社に日方企
業より副総経理(日本では副社長のポジションです)として出向。フランス
スポーツブランドの中国市場開拓を担当していらっしゃいます。(主に商品
企画や営業、店頭販売を指揮されている方なのです)

S:「開店おめでとうございます。以前のVMDメルマガの読者だった私が
  まさかこの場に登場するとは思いませんでした。」
F:「そう言って頂けると非常に嬉しいですね。ありがとうございます。」

S:「中国に赴任し課題の山と格闘していた時、ある方からアパレルウェブ
  さんを紹介いただき、VMDコンサルを実施するに至った訳ですが、そ
  のコンサルタントが“パル深澤さん”だと判った時には妙な縁を感じま
  した。」
F:「それは本当に嬉しいですね。意外にも、このメルマガ海外への発信数
  が結構多いですからね。Sさんとも、最初にお会いしてから2年になり
  ますね。その間に起こった沢山のことを思うと本当にあっという間とい
  う感じです。今日は私がご馳走させていただきますので、何なりとお好
  きなものをお飲み下さい。何をお作りしましょうか?」

S:「じゃー1杯目はPAULANER(ポーラナー;ドイツビール)で」
F:「了解しました。Sさんとは中国で毎日のように反省会と称して呑みに
  行きますが、一杯目はビールですもんね。」

F:「では、少しお仕事についてのお話を伺いたいのですが?」
S:「どうぞ どうぞ」

F:「今、日本ではアパレルの関連の販売状況は厳しく、さらに中国に進出
  している日本企業もお世辞にも成功していると言える企業は少ないと思
  うんですね。その中でSさんの会社は中国でかなりの実績を作り続けて
  いると思うのですが、日本のアパレル企業の中国での苦戦状況について
  どう思われますか?」

S:「アパレルに関しても中国は非常に魅力ある市場です。しかもまだ成長
  期。当然、多くの日系企業が中国市場を狙って進出しています。そんな
  中、成功しているブランドと苦戦ブランドの差が激しいように感じます。
  成功ブランドは単店舗の売上でも日本に全く引けを取らないそうですが、
  苦戦ブランドは有名百貨店に出店してもお客様の入店が殆ど無い日もあ
  るとか。コンサバな人が多い現在の中国では、皆が知っている“安心”
  ブランドが強いようです。

  私は中国生活が3年になりましたが、日系の大手アパレル企業の方が、
  スポーツ用品メーカーの社員である私に、中国ビジネスに関して相談を
  してこられる事がよくあります。日本ではありえない事ですね(笑)。
  これも中国ビジネスの難しさをよく表していると思います。」

F:「なるほど」

S:「私が強く実感しているのは、国民性や商習慣、思考や嗜好が違うので
  日本式のノウハウをそのまま移植しようとしても上手くいかないという
  事です。ただ、日本式の良い所も沢山ありますので、“これは”と言う
  モノは取り入れるべきです。

  例えば、数値管理のノウハウは日本が圧倒的に進んでいますし、深澤さ
  んの専門であるVMDを積極的に導入するというのも商品の陳列レベル
  が低い中国では非常に有効だと思います。」

F:「そうですよね。僕も中国でのコンサルを始めて5年になりますが、同
  じようなことを感じます。
  あの~、次の質問なんですが、、、、、、」

S:「どうしたんですか?」

F:「手前味噌でちょっと伺いづらい質問でもあるのですが。Sさんの会社
  に私のVMDの知見を導入させて頂いたのですが、正直、やってみて如
  何でしたか?」

S:「おっ!!直球の質問ですね。その前に2杯目いいですか?せっかくの深
  澤さんの奢りなので山崎10年をロックで。」
F:「ハイ、喜んで!!」

S:「ご存知の通り、当初は店舗指導が全く出来ておらず、ほとんど店舗任
  せの状態でした。店舗が100に近づき、今後の更なる成長計画を立案
  した時、『このままでは色んな顔をした“shop”が出来てしまい、
  ブランドイメージの構築なんて全くムリ。今のうちに手当てしないと手
  遅れになる』と感じ、改革方法を検討しました。

  当初より改革は一過性のモノではなく継続して行う必要があると考えて
  いました。そこで、店員自身が改善効果を実感できる方が長続きするだ
  ろうと思い、見た目に違いが解るVMDから開始する事にしました。」

F:「なるほど、そして如何でした?」

S:「まぁ~、焦らないで!!
  当時は、決してVMDと呼べるレベルではなく“陳列の基礎”から始め
  ました。VMD研修の実施やVMDマニュアルの作成で、最近ようやく
  “形”ができつつあります。

  また、深澤さんのVMDコンサルを導入後、それまで見えてなかった別
  の課題も発見できました。私にとっては実はこちらの方が大きかったで
  すね。」

F:「営業の教育や展示会での施策ですか?」

S:「それもその中の一つですね。今は、ひとつの課題にある目処が立った
  頃には、次の課題やその解決方法が話し合われた状態になっていて、次
  はどの道を通ってどこまで到達するのかという“前進の仕組み”が整い
  つつあります。とは言え、新しい課題がどんどん出てくるのでゴールは
  見えませんが。と言うことで、VMDコンサルがVMDの改善だけに留
  まらず、弊社の業務改善に非常に役立っているという話でした。」

F:「あっ、なんか、そう言わせてしまったみたいな雰囲気になってますよね・・・
  ちょっと宣伝的な感じでいやらしいですよね・・・・・・・・」

S:「まぁまぁ 深澤さんのお店ですから・・・でも、いやらしいですよね」

F:「やっぱり・・・・
  Sさん、もう違うお店で飲みなおしましょう。その前に、最後に今後の
  目標をお聞かせ願えますか?」

S:「了解です。まず
   1.品質の良い商品を提供
   2.清潔で買い物しやすい店舗を提供
   3.気持ちの良い接客を提供
  上記3つのレベルを上げる事ですね。これによって買い物時のお客様の
  満足度も上がるはずです。さらに、これらがブランド価値向上へ果たす
  役割は大きいと考えています。特に2と3は中国ではまだまだ意識が低
  いのでチャンスととらえています。中国市場の発展速度に遅れない様、
  走ります。

  2軒目はいつものアイリッシュバーに行きましょうか?」

F:「そうですね。僕もSさんと一緒に走りますよ!!
   では2軒目に行くのに店じまいしますのでお待ち下さい。
   今日はありがとうございました。」

Sさんとの取り組みの中では、常に国内で行っているコンサルメニューを事
前にSさんと共有し、中国に落とし込む際に、『この内容は彼らに落ちるの
か、落ちないのか?』『納得感があるのか?ないのか?』、こんな検討作業
を行ってから実際の研修やコンサルを行っています。

僕自身の持っている知見も、Sさんというお客様であり、パートナーがいる
からこそ活かされるわけで、これは言葉や文化が違う国だから行う取り組み
ではないと日本に帰ってくるたびに実感します。

日本国内でも、企業内の理念や価値・風土が違えば、僕らの持っている知見
の伝え方、伝わり方は事前にマッチングさせるべき事柄であり、これを行う
ことが、店舗を含めて何かの施策を成功に導く、施策落とし込みの必要最低
限のマナーであると、強く感じる今日この頃なのであります。

ではでは、皆様暑い日が続いておりますが体調管理にはお気をつけ下さいね。
来月またお会いしましょう。

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