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伝説のVMDメルマガ VMDのPDCAについて

みなさんご無沙汰しております、深澤です。
「愛あるブランディングを語る店」PAL’S Bar今月も開店です。

お店には表立って活躍するカッコイイ業界人は集まらないのですが、

日々、夜を徹してお客様の為に活躍される汗と涙の似合う小売関係を私のお店に招いて、

一杯やりながらお仕事についてブ熱ーーーいお話を伺い、

ちょっとだけ皆さんにその内容をお届けするという趣向のメールマガジンです。

もし50回続いたら、リアルに何所かに PAL’S Barを作る野望もありますので

是非、職場内、お友達、親類縁者にご紹介頂き、ブログ全盛期の世の中で

ひっそりと続けていけるようにしたいと思いますので、

宜しくお願い致します。

では、時間ですので、そろそろ開店します。

・・・と開店したのですが、実は正直言いますと、12月ということでお約
束していたご予約のお客様が来店されませんでした。

そこで、このメールマガジンに届いたご質問や、お問い合わせの内容から、
私、店長深澤が一人このご質問メールにお答えさせていただきたいと思いま
す。

私の所には毎日、店舗運営に関しての相談や悩みメールが届くのですが、そ
の問題の多くは 店舗スタッフと本部スタッフ間に生じるコミュニケーショ
ンとモチベーションの相違によるものです。

店舗という場は、そこに訪れる人、携わる人たちの全てが共有出来るものと
して、それぞれの目的を達成させる過程の場でなくてはならないと思ってい
るのですが・・・・
残念ですね。

読者様からのメールの例を挙げると、
店舗スタッフにしてみれば、『突然やって来る本部スタッフが売場を色々
と手直ししていくコトは売場を“荒らされた”としか感じられない・・』
本部スタッフにしてみれば、『店舗スタッフによる売場運営管理はレベル
が低く、その仕事に対する取り組み姿勢も今一つに思えてならない』
という事です。

本当によくある相談です。

ですが先にも書いた通り、店舗はそこに携わる人間全てが共有出来る場であ
るということを考えると、メールの相談内容からは全く場を共有していると
いう意識が感じられませんね。なぜでしょうか?

実はこの原因を探ると案外に単純な答えに辿り着きます。

仕事のサイクルを言葉にすれば、
PLAN(計画)⇒DO(実行)⇒CHECK(検証)⇒ACT(改善)
なのですが、悩みのある店舗を廻ったり、そこに携わる方達と実際に会って
話し合うと、意外にも同じ会社の中で同じPLANをもって戦うべき人間同
士が、まずPLANを共有していないことに気づきます。そのPLANとは
具体的にVMDでありMDです。

特にVMDに関しては、上記の相談者全てがVMDをDO(実行)だけで捉
えています。売場作りはPLANを成功に導く過程の一部であるからこそ、
日々の状況に応じて進化、変化する必要があります。だからこそ本部スタッ
フは売場の状況を見たままに判断するのではなく、スタッフとのコミュニケ
ーションによって現状の分析し、そこでのプロセスを把握することが第一に
優先すべき内容として見えてきます。

しかし、実際の店舗を年間100軒200軒廻っていると、本来1カ月、1
週間、1日とPLANを基にDOを導き出す筈の店舗が、その必要性を感じ
ていない、もしくは知らない、伝わっていないなど、PLANを持たないま
までいることに何の不安も感じない、PLANを持たない『場』が年々増え
続けているのが現状です。

お客様の目線で考えれば 店舗は『買場』と呼ばれるべきでしょう。
店舗スタッフにとっては 店舗はあくまで『売場』であるべきだと思います。
勿論お客様がお買物をし易くなる『買場』としての心配りは当たり前の範囲
ですね。

そして、最後に場を管理運営していく本社から見れば、店舗はどう認識され
ていますか?

もし今、店舗をサポートする方達が今一度店舗という『場』を認識し直すと
するならそこは『育成の場』であるべきです。商品、ブランド、サービス、
その全てを育成していく場所であるという認識がなければ、店舗という『場』
は決して成功への過程の場ではなくなるでしょう。

本社という手から離れたPLANを基に如何に店舗という場を成長させてい
くのか?

そんな店舗と本社の双方向的な育成の考えが売場のサポートには不可欠なの
ではないでしょうか?

最後にもう一度、
店舗という場は そこに訪れる人 携わる人たちの全てが共有出来るものと
して、それぞれの目的を達成させる過程の場でなくてはならないと思ってい
ます。

皆様、今年最後のメールマガジンですが、お客様来店されずということで、
大変申し訳ありません。来年は また売場やVMDに直接的にも間接的にも
携わる、楽しくもプロフェッショナルな方々をお呼びいたしますので、来年
も宜しくお願い致します。

では、今年一年、ありがとうございました。どうぞ良いお年を!!!!!!!

 

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深澤智浩

深澤 智浩

株式会社深澤企画 代表取締役

パリをはじめとする海外の店舗や、国内のSM/GMSでのあらゆる店舗・売場の店舗デザイン・店頭戦略を学び、独立。現在は、小売業からの依頼に加え、メーカーからの販促提案・ショールーム展開の相談など様々な業種・業態の店頭戦略(SP・VMD・設計・店頭ブランディング)を、年間100件以上行っている。近年では、ショッピングモールやチェーンストアからの依頼も多くなっている。また、「商業界」の教育講座、デザイン専門学校、企業研修でも指導にあたり、人材育成にも注力している。