伝説のVMDメルマガ 「海の上からVMD」 | 深澤企画コンサルティングオフィス

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伝説のVMDメルマガ 「海の上からVMD」

みなさんご無沙汰しております、深澤です。
「愛あるブランディングを語る店」PAL’S Bar今月も開店です。

お店には表立って活躍するカッコイイ業界人は集まらないのですが、日々、
夜を徹してお客様の為に活躍される汗と涙の似合う小売関係のお客様を私の
お店に招いて、一杯やりながらお仕事についてブ熱ーーーいお話を伺い、ち
ょっとだけ皆さんにその内容をお届けするという趣向のメールマガジンです。

もし50回続いたら、リアルに何所かに PAL’S Barを作る野望もありますの
で是非、職場内、お友達、親類縁者にご紹介頂き、ブログ全盛期の世の中で
ひっそりと続けていけるようにしたいと思いますので、宜しくお願い致しま
す。では、時間ですので、そろそろ開店します。

GUEST NO.11

バタンッ(ドアの開く音)
「いらっしゃいませ」(私、以下Fで)
「こんばんは、深澤さん」(以下Mで)
「どうも、いらっしゃいませMさん」

<ゲストの紹介>
Mさんは、現在私がお手伝いをさせていただいている某真珠メーカーの養殖
場で、日夜、真珠の品質向上の研究に努めていらっしゃる現場責任者であら
れます。

F:今日は朝早くから養殖場の見学をさせていただき、ありがとうございま
した。

M:いえいえ、私も深澤さんがいらっしゃると聞いて、どんな方がいらっし
ゃるのかと緊張していましたが、ビックリするほど、お若い方で安心し
ました。

F:ありがとうございます。しかし、僕も色んな工場や産地に伺いましたが、
海の真ん中で、しかも船の上でお話を伺ったのは初めてです。

M:そうですか。私も販売スタッフの方や本社の方がいらっしゃって、お話
をさせていただくことはあるのですが、ブランディングやVMDをされ
ている方が来るということで、何を話していいのかも分からなかったで
すし、VMDっていったい何だと思って調べてしまいましたよ。

F:そうですか。事前に色々ありがとうございます。で、真珠とVMDって
どうですか?何かイメージ沸きましたか?

M:それは、私の質問ですよ!!!稚貝や生まれたての貝、そして真珠が育
った海を見ていただき、何かブランドというか販売に結びつくイメージ
って沸きましたか?

F:そうですね・・・・正直、真珠に限った事でなく、生地や糸、その他の
色んな商品の産地に行くと感じるのですが、本当に思った以上に、商品
を作り上げることに手が掛かっていますし、育て作り出す人たちの想い
が、中々、商品の価値として伝えられていないことに改めて気づきます。
何となく、感じることは、皆さんの想いと、お客様の購入動機が上手く
マッチしていないというのが本当に残念ですよね。

M:上手くマッチしていないとは?

F:簡単に言うと、凄く身近な宝飾品なのに、本当にそのクオリティーが分
かりづらく一般的になっていない・・・・・というか・・・・とにかく
国内なら一強じゃないですか、正直。M○K○M○T○さん、それ以外
はテレビショッピングで買おうが、どこで買おうがそれ程変わらないと
いうか・・・・・・今日、見せていただいたヒカリの出方の違いとか、
珠の本当のクオリティーの違い。僕の調査して調べた店舗では、全く分
からない部分でしたね。

M:そうですか。例えば真珠のヒカリかたって、一番一般的に認識されてい
るのって車の塗装のパールホワイトっていうやつです。

F:僕の車もパールホワイトです。

M:・・・・・・、でも今日見ていただいた真珠の本当の色って、真っ直ぐ
に見ても白、赤、青、黄色と虹色に見えるじゃないですか、あれが本来
のパールの色なんです。でも車のパールホワイトって色が出てから、パ
ールの色イメージが、ただ奥深い白の中に輝く粒上の光が入っていると
いうような印象が強くなってしまってるんです。お客様にしたら、本来
の真珠の色さえ分からなくなっているかもしれませんね。

F:そうですね。僕の母の真珠もあの後、見てみたのですが殆ど白一色でし
たね。

M:それはコメントしづらいですね・・・・・

F:いずれにせよ、今日、Mさんと一緒に海に出て、貝を見せていただいて
やはり僕自身が『真珠のクオリティーが一番伝えられる会社にしていき
たい』と思いましたし、その為には、商品の根っこの部分に触れたこと
で、ある意味、遠くから見る目と近くから見る目を両立させないといけ
ないことも感じています。

M:そうでしょうね。今日深澤さんとお話をさせていただいて、私達は珠へ
のこだわりが強すぎて、それ以外のことが滞ってしまっていると感じま
した。

F:商品、特に育てることや、手が掛かる商品ほど『こだわり』が生まれる
のは正しいことです。Mさんのこだわりは本当に正しいと思います。た
だ商品がファッションの一部である以上、変わり続ける宿命を背負って
いますからね。この辺りが肝だと思います。

M:本当にそうですね。深澤さん、うちの子達をお願いしますね。

F:勿論です。お客様に、この可愛い子達が必要な理由をしっかり伝えてい
くつもりです。では、また海にお邪魔させていただきます。

M:どうぞ どうぞ

F:あっ!!!お飲み物出すの忘れてましたね・・・・・・・ごめんなさい。

真珠のような商品に携わるのは、ある意味、私の中でも新しい挑戦です。美
しい商品でありながら、なんだかその扱われ方が作り手の想いと別の扱われ
方をしていたり、必需性が強くなりすぎて、クオリティーの所在が分かりづ
らくなっていたり・・・・

以前、スーパーマーケットのVMDをしていた時も同じようなことがありま
した。野菜の美味しさと、商品としての美しさのギャップです。当時、泥が
付いた野菜や虫が食べた野菜など店頭に並べるのはまだまだ、タブー的だっ
たのですが、市場を通さずに、美味しい野菜を求めて産地の農家さんを自分
で廻ると、そのとき初めて、自分の知らない商品の価値と出会える。

当たり前なのですが、モノを売ることは、改めてモノの価値を発見し、それ
をしっかりと伝えることである。やはり、この根っこの部分を押さえないと
駄目ですね。VMDは小手先だけで出来ることじゃないですね。

ブログには、このMさんとの写真もUPしますのでご覧ください。ではでは。

深澤智浩

深澤 智浩

深澤企画コンサルティングオフィス代表

パリをはじめとする海外の店舗や、国内のSM/GMSでのあらゆる店舗・売場の店舗デザイン・店頭戦略を学び、独立。現在は、小売業からの依頼に加え、メーカーからの販促提案・ショールーム展開の相談など様々な業種・業態の店頭戦略(SP・VMD・設計・店頭ブランディング)を、年間100件以上行っている。近年では、ショッピングモールやチェーンストアからの依頼も多くなっている。また、「商業界」の教育講座、デザイン専門学校、企業研修でも指導にあたり、人材育成にも注力している。