深澤企画VMDコンサルティング
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VMDの基本は、売れるが分かる・欲しいを魅せる

現在の仕事やVMDの経験は、会社員としてアパレルで勤務していた時の知見が一番役に立っていますか?と聞かれることがるのですが

僕の売場作りやVMDの根本には、

アパレル業界から離れて、もう潰れる寸前だった家族が経営していた食品スーパーで

働いた経験がもっとも現在の仕事に影響していると思っています。。。。。。

売場や商品はカッコ良く、見栄えが良い方がイイに決まっています。

ただ、最も大事なのは、仕入れたモノの価値が崩れることなく、

顧客にとって価値のあるものとして早く・多く・正しい価格で売れることです・

他人のお金ならセンスや美しさを真っ先に問う人が多いかもしれません、

でも自分で仕入れた商品と自分で投資した売場ならどうでしょう?

また、会社自体に余裕があれば、こちらもセンスや美しさを問うかもしれませんが

余裕が無ければ売り上げを問うでしょう?

僕が食品スーパーの仕事に就いた当初には、やはり真っ先に美しさやセンスを問いました。

ただ、経営状況が見えてきて、店舗数が減ってくると

現金で毎日売り買いしている生鮮食品などは、

一日で目の前の商品が、お金から在庫へ、在庫からゴミに変わってくのが見えてくるのです。

こうなると、徐々に美しさよりも価格へ  センスよりも鮮度へ

そしてMDの完成度よりも、商品展開のスピード感を優先するようになって行きます。

徐々にお客様の顔が見えなくなってきて

安く・鮮度を向上させて・量を多くすれば全てのお客様に支持されると思い込んだ時期もありましたが

結果 どうなったかというと・・・・・美しさやセンスのある売場から、価格や鮮度そして

人の販売力へシフトしていったことにより、そこに残った内容は、

まわりを見渡したら、皆同じことをやっていた・・・それだけです。

毎日来店されるお客様にとって、楽しみや驚きが無くなり

安く買えれば、僕の店じゃなくてもイイ、そんなお店になって行ったかもしれません。

勿論 売り上げは落としませんでしたが、予想以上に向上したわけでもありません。

ここから今一度、原点に戻るように、一から見直しを始めました

早朝 仕入れに行き、良い商品を吟味しながら商品の知識を学び、適正な価格を決め、売り方を決めていく

市場から店舗に戻り、商品を通じた驚き・楽しみ・学習に繋がるようなエンターテイメントを創出する。

毎日手が掛かろうが、面倒だろうが

一点一点の商品を日々売り切っていかないと

明日 またまっさらな状態で商品を輝かす舞台が作れなくなってしまう・・・・・

日々売り切っていくためのVMDが途絶えてしまうんですよね。

私は、極端に言うと今日店頭にあるものをすべて完売させたいという希望をいつも持っています。

いつか売れる、

誰かが買う

何所かで売れる

この言葉は、私の精神の衛生上非常に悪い言葉であり

お客様の欲しいも、売れるも分からない人たちが使う言葉だと思っています。

どんなことが売上を上げるかと言われれば、価格も鮮度も量もそして美的なセンスも必要でしょう、

しかし、最も重要であることはお客様に売れるを常に分かろうとすることと、

お客様の欲しいを常に魅せようとすること

この2つのバランス感かなと思っています。

今日も明日もお客様の売れるも、欲しいも微妙に変わっています。

この変化は大きな視点で見れば長い時間を掛けて顕著化してくるのですが

気づいたときに動いてもそりゃ遅い!!

毎日売り切りたいという私の気持ちをエゴと見る人もいますし

毎日売り切るなんて、店舗としては失敗だとみる見方もありますが

もっと分かりたい・もっと知りたい・もっとうまく表現したいと思うからこそ

今日のことを、過去のことと思えるように

売り切ること  売り切りを常に目標と定めることを私の売場作りのコンセプトとしています。

ちょっと熱くなって書いてしまいました・・・・ではでは

深澤智浩

深澤 智浩

株式会社深澤企画 代表取締役

パリをはじめとする海外の店舗や、国内のSM/GMSでのあらゆる店舗・売場の店舗デザイン・店頭戦略を学び、独立。現在は、小売業からの依頼に加え、メーカーからの販促提案・ショールーム展開の相談など様々な業種・業態の店頭戦略(SP・VMD・設計・店頭ブランディング)を、年間100件以上行っている。近年では、ショッピングモールやチェーンストアからの依頼も多くなっている。また、「商業界」の教育講座、デザイン専門学校、企業研修でも指導にあたり、人材育成にも注力している。