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最愛の恋人のようにトルソーに心を伝える旅

このブログを読まれている皆様 是非この投稿のBGMにはSHEENA & THE ROKKETSKOKO <ストリートシンガー>という曲を使ってください。

この曲の入ったアルバムは全曲 あの昭和の天才 阿久 悠が作詞を手掛けていて何とも言えず素晴らしいんです。

心です 心!!
(若い読者の方は知らないかな~シナロケ ? どう思いますAW小林さん?)

さて さて商品の置き方には、左右対称、左右非対称、三角構成 M型構成など、

商品の大きさ、状況などによって、美しく見せることが出来る基本的な構成方法があります。

ただ最近、売場巡回やリサーチをかねて色んなショップを見ていると、

VP内のトルソーやマネキンの位置関係が、微妙にずれていたり、意味も無く色々な方向に向けてあったりすることに気がつきます。

トルソーやマネキンは顔つきや色が違うだけで、商品をフィッティングするまでは、

それ自体に人格を表現する要素は持ち合わせてはいません。ですが、

たった一枚でも商品をフィッティングした瞬間、商品のカラーや立ち位置

ポージング 着せ方により人格や人間関係までを伝える力をトルソーやマネキンに与えることが出来ます。

例えば、2体並べられたトルソー、マネキンの立ち位置が均等であれば、

並べられた二体の人間関係は友人や仲の良い恋人同士のように均等なイメージに表現できます。

しかし二体の位置関係が少しずれる、あるいは別の方向を向くだけで、均等なイメージは崩れ

一人一人の人格が生まれ、その二人の関係の変化を表現しだします

なぜVPの重要性がどの会社に行っても語られているのに、

このようにマネキンやトルソーの位置が意味も無くズレているように見えるのかというと、

おそらく商品を飾る、魅せることは重要だが、商品を通じたVP自体の面としての伝わり方については、

まだまだ説明が不十分なのかもしれません。

VPは写真や絵画のように、一つの面としてお客様に伝わるモノです。

ご自分の持っているアルバムの中の写真を幾つか見て下さい。

人と人の立ち位置 着ている服装 仕草 顔が向いている方向によって、その時その時の人間関係や状況、

心の内がなんとなく表れているはずです。

それと同様に、マネキン、トルソーの立ち位置、向ける方向、

ポージング、各トルソーとマネキンたちへのスタイルングと特に配色、これら全ての要素が、

VP内のトルソーやマネキンに人格を与え、その面にストーリーを生み出します。

とても注意しなければならないことですし、今すぐにでも改善できる内容です。

VPは視覚的な効果を作るものですが、お客様は見たものを心で感じています。

本来表現するということは 目で見えるのではなく心を表現するものであり コレが出来なければ本当の視覚効果は得られないのです。

是非今一度、VPの内容を商品だけでなく、ストーリーとしてどんなことを伝えて行きたいのか、

明確にプランを立てて、各ショップに伝えてみては如何でしょうか?

深澤智浩

深澤 智浩

株式会社深澤企画 代表取締役

パリをはじめとする海外の店舗や、国内のSM/GMSでのあらゆる店舗・売場の店舗デザイン・店頭戦略を学び、独立。現在は、小売業からの依頼に加え、メーカーからの販促提案・ショールーム展開の相談など様々な業種・業態の店頭戦略(SP・VMD・設計・店頭ブランディング)を、年間100件以上行っている。近年では、ショッピングモールやチェーンストアからの依頼も多くなっている。また、「商業界」の教育講座、デザイン専門学校、企業研修でも指導にあたり、人材育成にも注力している。